10円ハゲ!?円形脱毛症とは?
薄毛の原因にはさまざまな種類がありますが、その中でも「円形脱毛症」と「AGA(男性型脱毛症)」はよく混同されがちです。円形脱毛症は自己免疫疾患が原因とされ、免疫システムが誤作動を起こすことで毛包が攻撃され、突然円形または楕円形の脱毛が発生するのが特徴です。一方、AGAは男性ホルモンの影響で徐々に進行する脱毛症です。本記事では、円形脱毛症の特徴や原因、対策について詳しく解説します。
目次
円形脱毛症とは?
円形脱毛症は、突然一部の髪が抜け落ち、円形または楕円形の脱毛斑ができる病気です。重症化すると、頭髪全体や全身の毛が抜けることもあります。子どもから大人まで幅広い年代に発症し、性別を問わず発生するのが特徴です。
円形脱毛症の主な原因
円形脱毛症の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
自己免疫疾患
免疫システムが誤作動を起こし、自分の毛包(毛を生やす組織)を攻撃してしまうことが円形脱毛症の主な原因とされています。
ストレス
過度なストレスが免疫機能の異常を引き起こし、円形脱毛症を発症または悪化させる可能性があります。
遺伝的要因
家族に円形脱毛症の既往歴がある場合、発症しやすい傾向があります。
アトピー性皮膚炎との関連
アトピー性皮膚炎のある人は円形脱毛症を発症しやすいことが知られています。アレルギー体質との関連が指摘されており、皮膚のバリア機能が低下することで外部刺激に対する過敏反応が起こりやすくなるためと考えられています。また、アトピー性皮膚炎の炎症が免疫システムに影響を与え、円形脱毛症を引き起こす可能性が示唆されています。
その他の要因
甲状腺疾患や感染症、栄養不足なども円形脱毛症のリスクを高める可能性があります。
円形脱毛症の種類
円形脱毛症にはいくつかのタイプがあります。
単発型
1か所に円形または楕円形の脱毛が生じるタイプで、最も一般的です。
多発型
2か所以上の脱毛斑が発生し、徐々に範囲が広がることがあります。
全頭型
頭部全体の髪が抜け落ちるタイプです。
汎発型
頭髪だけでなく、眉毛、まつ毛、体毛まで抜け落ちる重症型です。
円形脱毛症の対策と治療法
1. 皮膚科での治療
円形脱毛症の治療には、以下のような方法があります。
ステロイド療法
炎症を抑えるために、外用薬や内服薬、注射などの形でステロイドが処方されることがあります。
局所免疫療法
免疫反応を正常化させるために、化学物質を用いた治療が行われることがあります。
紫外線療法
紫外線を照射することで免疫機能を調整し、脱毛を改善する治療法です。
2. 生活習慣の改善
ストレス管理
ストレスを軽減するために、適度な運動や趣味の時間を持つことが大切です。例えば、瞑想やヨガを取り入れることで自律神経を整え、リラックス効果を高めることができます。また、深呼吸やマインドフルネスを習慣化することもストレスの軽減に役立ちます。
栄養バランスの取れた食事
亜鉛、鉄分、ビタミンB群など、髪の成長に必要な栄養素を意識的に摂取しましょう。
良質な睡眠
成長ホルモンの分泌を促すために、質の良い睡眠を確保することが重要です。
まとめ
円形脱毛症は、自己免疫の異常やストレス、遺伝などが関係する脱毛症であり、AGAとは異なる原因で発症します。皮膚科での適切な治療や生活習慣の改善を行うことで、多くのケースで改善が期待できます。薄毛が気になる場合は、早めに専門医に相談し、適切な対策を取りましょう。円形脱毛症が疑われる場合は、皮膚科を受診するのが一般的です。専門の脱毛外来がある医療機関を選ぶと、より詳しい診断や治療が受けられます。また、症状が重い場合は、大学病院や総合病院の皮膚科で精密検査を受けることも有効です。
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